玉哲と銘の入った繰小刀です。
鞘は蝋引きされた上鞘です
刃のシルエット、裏面のヘアライン、黒鉄部分、鍛接線、ほぼ全ての特徴が坂井久二氏作・坂光繰小刀と一致しています。
銘がくっきりしているモノばかりが市場に出回るという事は問屋銘で製作数が少ないという事なのでしょうか。
くっきり銘の坂井氏作(推測)は越堂の古いやつ、助延正、木屋
なんかがありますし、「将之」なんてのも見かけた事があります。
もしかしたら三条製作所で岩崎さんのお弟子さんが作った小刀なのかな?とも思っていた事もあるのですが深く考えても仕方がないので今は坂井久二さんの作った問屋銘なのだろうと思う事にしました。
スペック
仕様・自家鍛接鍛造火造り
価格・3200円(落札価格)
鋼材・不明
全長・275ミリ
刃長(刃渡り)・135ミリ
巾 ・22ミリ
厚み・3.3-3.6ミリ
刃角度・30度
重量・111g
比較として坂光7856号のスペックは以下になります
仕様・自家鍛接鍛造火造り
価格・4000円
鋼材・白紙一号
全長・275
刃長(刃渡り)・135ミリ
巾 ・21ミリ
厚み・3.3ミリ
刃角度・28-30度
重量・102g
重量以外はほぼ一致しています。
切れ味も問題ないです。
最近になって坂光は当たり外れがあるな、というのを感じてまして、もちろん研げば切れるようになるのですがそういう個体にありがちで研ぎにくい場合が多く、昨今の坂光ブームで初めて手に入れた坂光が初期状態で切れないとなって肩を落とした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
どんな小刀でもそうですが製造過程で同じように焼き入れ焼戻ししても微妙な個体差はあるものです。
坂光小刀は研ぎやすいという意見もありますが超硬い個体もありますので一番最初に手にする小刀としては難しい一面があるかと思います。
その他に特筆するべき事も無くて短い記事になりました。
坂光OEMの可能性がある銘のまとめです源正一、越堂の古いやつ、助延正、木屋、白牛、獅子王、大納言、玉哲、ふじ近、玉仙、まだまだありそうです。