獅子王・横手小刀90ミリ・まだまだアルよ坂光疑惑

故・坂井久二さんの作った問屋銘の小刀を探すシリーズ記事でしたが結局のところモヤモヤが残る書き方になってしまいまして、そこのところは申し訳ない気持ちで一杯です。
ここにきて更に「この小刀は坂井久二さんの作ったものじゃないの?」という横手小刀が出てきましたので自称サカミツニストの私としましてはなんとしても入手して研究したいと考えまして即座に購入ボタンを押したのでした。
獅子王という銘の横手小刀90ミリです。
購入先はフリマサイトです。
古い品物で新品未使用ということでした。
先にスペックを紹介します。

仕様・自家鍛接鍛造火造り
価格・1800円(フリマサイト価格)
鋼材・不明
全長・175ミリ
刃長・45ミリ
巾 ・21ミリ
厚み・2.7ミリ
刃角度・22度

さて、聡明なるサカミツニストの皆様ならば直ぐに分かると思いますが、この刻印にある番号「六七四二四九号」ですがどこかで見たことはありませんか?
そう、坂光小刀・六七四二四号の語尾に九を足しただけの数字になっています。(坂光には六七四二四号と七八五六号があるのは既知かと思います)
偶然なのでしょうか?
商標登録検索サイトで検索してみると「六七四二四号」「獅子王」という銘では何件かヒットしましたが、小刀や金物とは一切関係の無い和菓子の会社など数件です。問い合わせするまでもなく無関係だと思います。
当初、坂光にしても登録番号がヒットしないので実際には商標登録していないのに表示しているのではないか?という疑惑を持ってしまいました。
しかしながらこの行為は虚偽記載という立派な犯罪ですので単に期限切れで検索できない状況なのだと思っています。
と、ここまで書いて、ふと獅子王の裏を眺めていましたら六七四二四九の二の部分が三に見えてきたんです。三という刻印は真ん中が潰れそうだし、もしかして三なのかな?

もう一度商標登録検索サイトで六七四三四九という番号で検索しましたところ、なんと!三条の広孫商店という金物屋さんがヒットしました。
現在は廃業しているようで商標登録は抹消扱いになっていますが昭和39年の商標登録のようです。この年代で三条の金物屋さんならば十分に坂井久二さんの製作という事も有り得るのかな?とは思ってしまいました。

ちょっと話が逸れますが、ここで脳髄に電撃が走りました。
もしかしてもしかして、長年坂光小刀の登録番号・六七四二四号は六七四三四号の間違いではないのか?震える手で商標登録検索サイトにて調べました、、、六七四三四、、、、、、が、それらしき商標登録は出てきませんでした。
更に六七四二四の後ろに号が付いていないので数字が欠けているのか等と考えて六七四二四の後に一から0まで付け足して検索したり、何かのメッセージになっていて登録の部分は登録ではなくてわざとあやふやにして登録を装い昔のポケットベルの当て字宜しく
「六七四二四=虚しい西」
「六七四二四=ろくでなしの西」
もしかして三条から見た西の刃物界に喧嘩売ってるのか?とか訳の分からない事を考えたりして。。。。(ほとんど狂気)
(調査は続けます)

話を戻します。
今回の獅子王小刀と坂井久二さんの手によるものと思われている木屋の横手小刀と並べてみましょう。


いやあ〜・・・似てますよね???同じサイズ感です。
鞘の感じと獅子王小刀最大の特徴であるビス止めを除けばとてもよく似ていると思います。

何か感じますか?
スペックの比較をしてみましょう。

木屋銘・坂井久二氏作小刀

仕様・自家鍛接鍛造
価格・3000円(オークション落札価格)
鋼材・不明
全長・195ミリ
刃長・45ミリ
巾 ・21ミリ
厚み・2.8ミリ
刃角度・22度

獅子王小刀

全長・175ミリ
刃長・45ミリ
巾 ・21ミリ
厚み・2.7ミリ
刃角度・22度

ほぼ同じデータとなりました。
全長は鞘の作りが関係しているので違いますが刃だけに注目すると見分けが付きません。





切れ味は、、、ほぼ一緒の様に感じるのですが獅子王の方が新品と説明にあったのに刃先が欠けていたりして引っかかる感じがするので正確な比較にはならないかも。
でも22度の刃角度のおかげか、とても良く切れる。
なんにせよ坂井久二さんの刃物って集めれば集めるほど迷宮に迷い込むような気がします。
本当に多様な刃物を作っておられていて、刃角度も多様なので切れ味が一定ではないと言えましょう。
良い悪いではなく切れ味が違うのです。切れないのかというと切れるから凄いなぁと思いますし人気が衰えない理由なのでしょうね。
どんな問屋さんのどんな注文にも応えてとんでもない数の小刀を打ったのだと思うと感動さえ覚えます。

結果として獅子王は限りなく坂井久二さんの打った小刀に近いと思います。
値段次第でお買い得だなと思いました。