誰も教えてくれないシャプトンの真実シャプトンって割とジャジャ馬だよねー

皆さんご存知シャプトンの砥石は大人気です。
Amazonや楽天市場のレビュー数も他の砥石に比べて圧倒的に多いです。
特にオレンジと言われる♯1000の中砥はザクザク削れるように研げるのがウケてダントツトップです。
従来の砥石のように研ぐ前に浸水しなくてもよく、水をかけて直ぐに使える手軽さが人気に拍車をかけた要因ともなっているのでした。

私自身もシャプトンをメインに使っています。
やはり浸水が不要というのが一番の利点です。
刃物が突然切れなくなった時にササッと研げると集中力が切れないですから重宝します。

さて、少し前にコロナウイルスの給付金が出まして(この記事は2020/10/06近辺で書いています)、ここぞとばかりにシャプトン刃の黒幕の予備を買ったのでした。その時に箱に付属している説明書を改めて見てみたのですが、おや?と思うことがありまして、色々考えてしまいました。
そしてシャプトンって手放しで喜べるほどメリットだけじゃないんだなという思いに至ったのでした。

シャプトンは平面維持に神経を使う?

シャプトンは樹脂系の接着剤のようなものを研磨剤と合わせて練り込み固めた砥石というのは既にご存知かと思います。
カチカチに硬いので平面維持が持続するというのが宣伝文句です。

果たして本当にそうでしょうか?
私はシャプトンで研ぐ前に必ず平面を出しておきます。
以前は研ぎ終わった後に平面を出していました。
そして、趣味の楽器製作で切れなくなった刃物が出るとサッと水をかけて研いでいたのです。

ある日違和感を感じました。
おかしいと思いストレートエッジを当てると平面じゃないのです。
前日に平面出しをしてストレートエッジで確認して置いておいた砥石が平面ではなくなっているのです。
※下の写真は刃の黒幕オレンジが薄くなってきたので板に貼り付けたモノです。ストレートエッジからの光の漏れはわかりづらくてすいません。

そう!シャプトン砥石は水をかけると少し吸収して乾燥するときに歪むのです。
キング砥石なんかは大丈夫なのですがシャプトンの特性上水に弱いというなんとも難しい性格を持っているのでした。

ですから研ぐ直前には必ず平面を出さなくてはいけないというちょっとした煩わしさがあるのでした。

これを忘れて作業を開始すると、切れなくなる→研ぐ→失敗に気付く↓モチベーションが下がります。


因みに新品のシャプトンにストレートエッジを当てて見ると100%平面じゃないです。
Amazon等でレビューを書いている方は限りなく平面に近い状態で研いでいるのでしょうか?平面砥石で研ぐと仕上がりが段違いに上がります。


私は以前から砥石の平面はステンレス製の定規(JIS規格)でも十分だと言ってきました。
なぜかというとストレートエッジは5千円くらいするので砥石の平面を見るだけの為に購入を奨めるのはどうかな?と感じているからです。
木工が趣味の方は鉋台の平面を見るのに便利だったりするので併用できますから予算が許すのならば購入を奨めます(写真のストレートエッジは鉋刃が当たらないように欠けた部分があり更に刃先のようにベベルカットされているタイプです)。

一度完全に近い平面砥石を覚えるとヤミツキになりますのでステンレス製定規で平面を見ていた方もやがてはさらなる平面を求めるかと思います。
ステンレス製定規の目盛り部分は水滴の付いた砥石に当てると毛細管現象と表面張力のせいで水滴を吸い上げてしまい見えにくかったり光の漏れを確認しづらかったりしますので、自然な流れでストレートエッジが欲しくなるかと思います。

乾いたシャプトンで平面を確かめると考えが変わるかもしれません。

シャプトンは水に浸け置きすると溶けてしまう

シャプトン砥石はキング砥石等ホームセンターで売っている砥石と比べるとやや高価です。
入門用として最初はキング砥石を購入する方も多いかと思います。
キング砥石は(その他多くの砥石も)使う前に数分間浸水しなくてはいけません。
それに慣れた後にシャプトン砥石を購入して同じノリで浸水させてしまうと溶けて無くなってしまうのでした。
もちろん数分では溶けませんが浸水したまま引き上げるのを忘れて放置したりすると数時間後には跡形も無くなります。
ですが!ですがですが!今回久しぶりに新品を購入して説明書を良く見て気付いたのですが仕上げ砥石は数分間浸水してから使えという説明があるではありませんか!


前はこんな説明あったっけ?(ホームページには浸水の必要無しと記載されていますので迷うばかり。最近追加になったの?)
大事な事なので私は浸水しない派でいようと思います。溶けて消えたら嫌だし。

シャプトンは仕様がわかりにくい

シャプトンは刃の黒幕シリーズ、M5シリーズ、M15シリーズ、M24シリーズ、カバド砥石、ガラス砥石と多岐に渡っています。
ネットで検索してみますと様々な情報があります。

・刃の黒幕は固い。
・刃の黒幕とM5シリーズは同じ?
・M15シリーズは固く大工道具を研ぐのに向いている?
・M24シリーズはやや柔らかく包丁に向いている。
・仕様が変わって全て同じになった
・刃の黒幕は以前より柔らかくなった
・いやいや全部同じ固さで厚みが違うだけ

。。。いったいどれを信じればいいのでしょうか?
シャプトンのホームページにはこういう情報は一切ありませんでした。
この辺の情報は知りたいですよね。
噂話に散財するのは御免ですから。
また、実際に使ってレビューをホームページに書いてくれてる方も数人いらっしゃるのですが著作権の主張が強くリンク禁止になっている場合が殆どで紹介できません。
更にホームページ形式は更新がないと検索順位がどんどん下がってしまうのでショップページばかり前にきて有用な情報は目につかない後ろに追いやられています。
当サイトはリンクフリーですのでどうぞリンクしてくださいと言っています。
このさいリンク禁止などと言わないでおかないと誰も来ないサイトになってしまいますよ!と言いたいです。
実際、私はM5と刃の黒幕は固さは同じというショップの説明を見て売り切れていた刃の黒幕の代わりにM5を購入したのですが、M5のほうがなんとなく柔らかく感じています。
でも使い切るまで我慢してなんとか使ってます。
結局は現物合わせということでしょうか。
安定した製品供給を望みます。

シャプトンは使用方法がハッキリしない

シャプトン刃の黒幕のケースに巻いてある説明書を見てみると刃物が細分化されていてそれぞれに最適な番手が書いてあります。


例えば切り出しナイフの項目を見ますと
#320→#1500→#8000
となっています。
ええええ?切り出しナイフったって色々あるでしょうに。SK鋼から青紙スーパー、ハイス、ステンレス製まで不純物の違いだってあるのにオレンジ(#1000)が除外されてる!
それに#1500から#8000ってちょっと飛びすぎじゃないかな?


出刃包丁の項目を見ると
#120→#1000→#5000
とかなり限定的で飛躍的です

その他も何を根拠にこの表を作ったのかがわからないのでした。

更にホームページでは名倉は使うな、使うと研げなくなると書いています。
しかし、シャプトン復活砥石は広義で名倉砥石です。
なぜ復活砥石は良くて他の名倉は駄目なのか?
今現在名倉砥石というのは名倉産の砥石を指すのではなく、「名倉産の砥石でやっていた事を他の砥石でもやる」ことなので伊豫砥を名倉として使ったり、対馬砥石を名倉として使ったり、青砥を名倉として使ったりと無限にバリエーションがあります。
ですからシャプトンに合う名倉だって存在するのは間違いないのです。

付属の説明書にしても使い方にしても、研ぎについてそこまで研究熱心な人が作成してはいないな、というのが私なりの感想です。

色々とデメリットを書き連ねてしまいましたが、私はそれでもなおシャプトンを使います。
道具に完全メンテナンスフリーを求めるのは無理です。
シャプトンも暴れた(平面が崩れたりヒビが入ったり)時にはしっかりと手を入れて仲良く付き合っていこうと思います。