フリマサイトで房系の清房銘の切り出し小刀が割と安く出品されていたので購入しました。
既に廃業された新潟の小出さんという鍛冶屋さんの製作です。
豪快な鍛接跡が見て取れます。
この方の鍛接跡は隙間が空いているのが多いです。
あえて自家鍛接なんだぞというアピールかもしれないですね。
んな訳ないか。
鍛接不良とは言いませんがここから折れたり研いだ後に水が入って錆になりそうなのでちょっと気を遣いそうです。
仕様・自家鍛接鍛造火造り
価格・1万円前後らしい
鋼材・不明
全長・210ミリ
刃長・65ミリ
巾 ・24ミリ
厚み・3.8ミリ
刃角度・23度
この小刀は長期保管の未使用らしいのですが、箱出しだと全然切れませんでした。
でも、研いで切れるようになれば問題ないんです。
私ここでミスをしてしまいまして、この小刀、以前に紹介したと思い込んでしまい写真を撮らずにいきなり研いでしまったんです。
仕方がないので出品写真を加工して裏の写真を載せることにしました。
最初からベタ裏気味です。
古いので歪みもありまして、荒砥を一時間くらい使いました。
裏は嫌な予感通りに瓢箪裏になってしまいました。
瓢箪裏だから切れないという事ではないですが裏の砥石に付く面積が大きいと気温の変化等で砥石に当てたい先の部分が当たらない事があるのであまり好きにはなれない裏の形です。
切れ味は上々です。
なかなか手強い鋼に仕上がっています。
最初は相性のいい砥石が見つからなかったしカリカリに硬いし、欠けやすいです。
彫刻刀用に買ってあった青砥で研いでみたら急に良く切れるようになってビックリ!
製作した当時に存在しなかったであろうシャプトンなんかで研ぐよりも身近な青砥のような砥石に合わせて作っていたのだろうから至極当然か。。。
使っていくうちにもっと良い変化が出てきそうな感じはあるので楽しみな小刀です。