昭三作・塗師屋小刀120ミリ

Amazonを見ていましたら昭三作の塗師屋小刀が1980円で売られていました。
え?何かの間違いじゃないの?確か塗師屋小刀って需要が少なくてお高めだったはず。
実際表示可能な他のサイズは130ミリが15000円、210ミリに至っては50000円もするではありませんか!
この長い刃は真っ直ぐに作るのが難しいのでしょうか、他のメーカー品も10万円以上するのがけっこうあります(平均でも2万以上)。

私も小刀好きの端くれですから1本くらいは持っていたいなぁとは常々考えていましたが用途が限定的ですし、オークションに出ると直ぐに入札があり、割と高騰するので躊躇いがありました。
※なぜでしょう?日本刀に重ね合わせて刃物の美しさを追求する方達がコレクションでもしているのでしょうか?

色々な金物屋さんで検索してみますと同じものが12000円していましたので反射的に購入しました。
なぜこんなにプライスダウンされていたのか?
もう一度購入するボタンを押すとしっかりと12000円になっていましたのでもしかすると入力ミスなのでしょうか?しかしその後はスムーズに商品が到着しました。


120ミリとはいえゴツい作りです。
殆どドスのようです。
ドスは脅すからきているようですが、この小刀もそれに近いですね。
車載していて職質されたらかなりマズイでしょう。

仕様・自家鍛接鍛造?(不明)
価格・12000円くらい
鋼材・不明
全長・121ミリ
刃長・121ミリ
巾 ・26ミリ
厚み・3.6~4ミリ
刃角度・19度

塗師屋小刀は漆を使う職人が刷毛(ハケ)の先をカットして揃えたり、木ヘラを削ったりするのに使われるようです。
210ミリのような小刀が必要なほど長い刷毛が存在するんだ、というのが驚きました。


ノミのような先をしていますので別用途でも使えそうですが、刃角度が鋭角ですから堅木は難しいかな。
ギターの表材を削るのには活躍しそうです。

箱出しでは小刃がガッツリ入っていますが、まぁまぁ切れます。
本来使用する木ヘラは真弓材と言われる柔らかい木やヒノキなどを使うそうなので鋭角がいいのだと思います。
また、刷毛は鋭角な刃で一気にサクッと切るのが良いのでしょう。

最近はホームセンターに輸入品の漆チューブが売ってるのでもしかして趣味で木地の皿作って漆塗ってる人とかもいるんでしょうかね、私は漆にかぶれる体質なので縁はないのですが。


裏には銘がありません、資料がないのでなんとも言えませんがイレギュラー品だから安かったのかな?

にしても1980円はお買い得でした。
一本は欲しかった塗師屋小刀が入会できて良かったです。

フリマサイトで坂光銘の塗師屋小刀が出品されていて欲しくなりましたが今のところ購入未定です。