少し前にBEAVER CRAFTのカービングナイフのレポートをした訳ですが購入して直ぐにキレキレという謳い文句は少々大袈裟ではないか?とネガティブな事を書いてしまいました。
たったの1本で性能を決めつけてしまうのはさすがに失礼な事だと思いまして、他のタイプのカービングナイフも購入して調査してみる事にしました。
そこで気になったのがBEAVER CRAFT C13 whittling knife
(ホイットリングナイフ・削りナイフ)です。
小型ながら汎用性が高く万能型と言えると思います。
サイト説明では直線曲線どちらにも使える万能型ナイフとあります。
ストレートナイフと比較してみるとコンパクトで可愛らしい。
仕様・利器材プレス全鋼
価格・2000円くらい
鋼材・炭素鋼(特殊なブロミンとバナジウムが合金化された高炭素鋼を採用。57-58 HRCのレベルの硬度を持ち、粘りの強い素材)
全長・168ミリ
刃長(刃渡り)・60ミリ
巾 ・15ミリ
厚み・2ミリ
刃角度・21度(刃先に小刃が施されています)
重量・47g
カービングナイフの刃角度が24度なので3度程度鋭角な作りです。
工場出荷時の研ぎは機械研ぎで荒い研ぎ跡が目立ちます。
刃先も荒いけど大丈夫かこれ?
と思いながら割り箸を削ってみると
かなり切れるではないか!
仕上げ砥石で研いだ後のような滑らかに削れる感じには敵わないけれど喰い付きの良さとサクサクと削れる感じはクセになりそう。
日本の切り出し小刀を使っているとパナジウム鋼というのは無縁なのだけれど硬度57程度の方が靭性があって刃先の欠けが起きにくくて中堅木なんかには向いているのかもしれない。
低価格なのも良いですね。
デメリットになるかはそれぞれですが、錆びやすいのは気になります。
計測のために出しただけで薄っすら錆が出てしまいました。
MORAのカービングナイフもやはり錆やすかったので黒染めしています。
錆が気になる方なら何かしらの対策は必要になるでしょう。
研ぎ傷が気になりましたので少し研いでみました。
切り刃部分は小さい荒砥石で磨いたのですが傷が深く、ややホローグラインドになっているのでなかなか傷が消えません。砥石だけでピカピカに仕上げるの至難…まぁ下手ですから。
刃先は荒武者からベスター#700、響#3000で仕上げました。
6000以上で仕上げると何故か切れ味が落ちてしまったので#3000までとしました。
響との相性が良く、かなりの切れ味になりました。
パドックという木で製作中のスプーンに刃を当ててみるとパサパサして複雑な杢に対しても切れ跡がツヤツヤになりポテンシャルの高さに驚きました。
余談になりますがカトラリー製作では木工ナイフの使い方5つの基本動作が学べます。
押し切り(Push cut)順目に対して押して削ります
引き切り(pull cut)逆目を引き削りします。材料を回転させなくて良いので素早く削れます
払い切り(sweep cut)曲面を掃くように削ります
止め切り(stop cut)最初に切れ目を入れた箇所まで削る技です
剥き切り(peeling cut)面取りの時に皮を剥くように削ります
普通に使っていれば自然と覚える事なのですが名前で覚えていると材料を見た時に「ここは払い切りでいける」なんてプランを立てる事ができますので製作の幅が広がります。
さて、BEAVER CRAFT C13 whittling knife、この値段でここまでの切れ味と使い勝手の良さとは驚きました。コストパフォーマンスが高いです。
日本で2000円程度ならばウクライナではいくらなのだろう?800円とかかな?
カービングには強い味方になってくれることでしょう。
前回のカービングナイフが箱出し状態でなぜイマイチな切れ味だったのか?工業製品ですからバラつきがあるのかもしれないですし、たまたまハズレだったのか、何れにせよ最初から切れる製品が存在する事が証明できましたので関係各位には謝罪して訂正致します。
大変失礼致しました。
今回切れ味に満足できましたのでBEAVERCRAFTのフックナイフの左右も購入しました、いずれご紹介します。