助房ミニ繰り小刀

小さな繰り小刀が出品されていたので落札したお話。

最近木製マグカップ作りにハマってます。


ハマってると言っても小刀の試し切り程度寝る前にチョコチョコ削っているだけなんですが。。。。

木製マグカップの事をククサ(Kuksa)と呼んでいる方も多いと思うのですが本場フィンランドのKuksaは白樺の瘤で作られ、プレゼントされた人に幸運を授けるらしいらしいですね。
今回紹介している桜や胡桃で作られたモノは幸運を授けるかどうかは不明ですし誤解を招くといけないので木製マグカップと記述します。


私が今作っているのはフリマサイトで売られている半完成品です。
桜や胡桃、楓でできていて節や虫食いがあって販売品からはじかれたB級品なのですが、その分安価ですし研いだ小刀の試し切りには丁度いいのです。
製作工程は近々紹介しようと思っていますが、インスタでハッシュタグ(#mogucupへの道)で投稿している方が沢山いますので興味のある方はご覧になってみてください。私も投稿しています。

さて、製作過程で色々な小刀を使っているうちに大活躍の小刀を発見してしまいました。
発見と言っても実は前から持っていて、当時はイマイチ用途が分からず低評価でした。


今回、この小さな繰り小刀が細かい部分に大活躍しまして、小さな繰り小刀の良さを再確認してしまいました(我ながら現金な人間です)。

そんな経緯で小さい繰り小刀、ミニ繰り小刀がもっと欲しい!と思いたったのですが、市場にはあまり出回っていないんですね。
私が持っている角利と他には龍藏(これ、角利と同じモノのようです)と平出の刃物のミニ繰り小刀くらいしか検索に出てきません。
そうなると特注か自作かぁ。。。

そんな時オークションサイトで見つけたのがこれです。


自分的には評価の高い助房(盗難被害に遭い行方不明中です)さんが製作したミニ繰り小刀、初めて見ました。
これは欲しくなりましたね。
頑張って3600円で落札しました。
角利よりも一回り小さくとても可愛らしいです。




坂光繰り小刀との比較

仕様・鍛造品
価格・3600(オークション価格)
鋼材・白紙と思われます
全長・185ミリ
刃長・62ミリ
巾 ・14ミリ
厚み・2ミリ
刃角度・26度

厚みが薄いのが気になりますが刃角度が26度ありますので万能的に使えそうです。
鋼に関しては火花試験を行った訳ではなく現行品が白紙ということなので予測として白紙としました。

切れ味は上々です。
彫刻刀のように使えます。

購入時に刃の根元にボンドのようなモノが付着していましたので何も考えずに除去してしまいました。


すると、鞘が緩くなってしまいました。
うーん?これは以前から持っていた横手小刀と比較すると考えられない製作方法だなと感じました。
横手小刀の方は吸い付くように鞘がピタリと締まって振っても落ちなかったですから。。。まぁ、持っていたのは一本だけでしたがその一本からも並々ならぬ製品愛のようなものを感じましたので他の製品もきっと隙の無いモノなんだろうなと思っていたのでちょっと拍子抜けしました。

この記事を書いた後に助房横手小刀を二本入手してなんとなく理由がわかりましたのでまた報告致します。