ミニ繰り小刀・角利


正月休みを返上して仕事をしていましたので頑張った証として数本の小刀を購入しました。少しずつ紹介していきたいと思います。

ホームセンターを徘徊している時に何時も目にするも永久に売れないだろこれ?
と思っていた品をあえて購入してみました。

「ミニ繰り小刀」というジャンル。
正直困惑です。
ホームセンターで需要があるとは思えないのです。
何に使えばいいのだろう?



一応裏の説明書には木材、竹の切込み、削り、バリ取り、とありますが絶対に繰り小刀でなくてはならない理由にならないのです。
接ぎ木小刀は接ぎ木、切り出し小刀は切り出す為(諸説あって別の理由もあるようですが一般にはこう言われています)、肥後守のように万能型でもないし鋭利な刃先が危険そうですし、これで鉛筆は削らないだろうなぁ…繰りってなんだろう?
ってな感じです(実際にコジルと折れますし)。
プロの楽器製作者ならば細部に使用したりするのにいいかもしれないですし、実際よく似た刃物は使われています。

ホームセンターでは売れないだろなぁと思って数年、やはり売れてないのです。

で、あえて買ってみました。

仕様・複合材鍛造?
価格・2280円
鋼材・刃物鋼と記載
全長・200ミリ
刃長・78ミリ
巾・15ミリ
厚み・3ミリ
刃角度・27.5度
個人的採点・68点
コストパフォーマンス・61点

ハッキリ言いますと箱出しでは切れないですね。



躓く感じで切れが重いのです。
27.5度とまあまあ鈍角な刃角度のせいもあるのでしょうが、これでは第一印象を最優先するホームセンターユーザーの口コミは皆無でしょうね。
例えば大きなケーキを買うには高いし、独身だし…そうだショートケーキがあるじゃない!的に
大きな刃物は危ないし小回りが利かない…高いし…そうだ!ミニ小刀があるじゃないか!とはならないのが道具です。


代用工具禁止という言葉があるように道具には適所というのがあるのです。
まあ、万能型という包丁や小刀もあるのは事実ですが、このミニ繰り小刀にそういう万能性は見当たりません。

なぜここまで辛口評価なのか。
角利という大手がもう少し工夫してくれないと小刀が広まっていかないじゃないか!という思いがあるからです。
これではモーラナイフに勝てるわけがない。

例えばブリスターの中に枝を一本入れて「削ってみよう!」みたいな簡単なことでもいいし竹トンボキットが入っていたりでもいい。
削るって楽しいんだよ、というアピールポイントが欲しいところです。

ミニ小刀という発想は良いと思うのですがその先が欲しいですね。

研いで切れるようになるか、また報告します。
※記事更新後に研いでみましたところ数分でよく切れるようになりました。
切れ味に問題はありません。