示房・切り出し小刀21ミリ。謎小刀が割とイイ感じ

追記:この記事を書いた後本記事の小刀は宗房である事が判明していますが間違いの例としてしばらく記事をこのままにしておきます


フリマサイト巡回中に発見した小刀です。
値段の割にはしっかりした作りに見えたのが決定打となり出品されて数分内だったものをすかさず購入しました。






裏を見ると荒削りながらもセン掛けがしてあって
鑿鍛冶が作る小刀のような印象
ですが、ちょっと素人が作った感(失礼)もありまして試作品か野鍛冶さんの1点ものかな?とも思える無骨さもあります。


鑿鍛冶の小刀のような鋼の巻は見られません。


鍛接線も判別できません。

仕様・自家鍛接鍛造
価格・2000円
鋼材・不明
全長・204ミリ
刃長(刃渡り)・45ミリ
巾 ・21.8ミリ
厚み・3.3-3.8ミリ
刃角度・27度
重量・108g

銘は判別し難く「示房」と読めるような気がするのですが示が左に寄っていて右にスペースがあるように見えます。


明るく補正



※肉眼でも殆ど見えなく拡大鏡でやっと判別できるレベルですので私が撮影する写真では見えないです申し訳ない

関の刃物に氏房という刀工や包丁銘が存在していて氏の旧字体が「祇」で有ることから本来右のスペースにあるべき氏という部分が掠れていて「祇房」というのが本当の銘のような気がしています。
それが判ったところで今までに見たことが無い銘であることに変わりはないですが。。。

刃先に欠けがあったので丁寧に研ぎましたら良い刃が付きました。

独自の面取りが施してあって持ちやすくて使いやすいです。


職人さんは予備を持つ方が多いですし万が一の時に同じモノが即座に入手できるというのも購入条件になると思いますので唯一無二の小刀は選択しない傾向にあります、今回のような小刀は遊んで愉しむ為の小刀と言えるかと思います。

もう一度巡り合う事は無いと思いますが巡り合った時は購入してみたい気にしてくれる、そんな小刀でした。