寿三郎共柄切出し小刀24ミリ・三郎のカオスが雑魚蒐集家を襲う

フリマサイトで見つけた寿三郎銘の共柄切出し小刀です。


一見して判ると思いますが坂光そっくりなんです。








いや、これ坂井さんが作った小刀でしょう?





そこで先ず寿三郎刃物本舗から寿三郎というフレーズで商標登録を検索してみますと、、、ありました。


ジュサブローという商標では人形師辻村ジュサブローさんが商標を持っていまして、「トシサブロー」で登録されていました。
登録していたのは三木市のワシノ産業という会社で現存しているかは不明ですが登録は継続中です。




三木市でワシノ→鷲という結びつきはとても多くて三木市金物のシンボル金物鷲(三木市の金物製品で作られている)は有名ですが会社のマークに鷲を取り入れているところもけっこうありまして、この事が特定をややこしくしている一因でもあります。
スペックを紹介します(赤文字は坂光24ミリの数値)

仕様・自家鍛接鍛造
価格・5500円(フリマサイト価格)
鋼材・不明(白紙)
全長・213ミリ(213ミリ)
刃長・66ミリ(66ミリ)
巾 ・23.7ミリ(23.8ミリ)
厚み・3.2ミリ(3.2ミリ)
刃角度・24度(24度)
重量・87.1g(89.7g)

見た目も坂光ですが数値も殆ど同じ、唯一重さが2g違うだけという驚きの結果です。
切れ味も一緒です。


別製という刻印は増田切出工場製の別製坂光のものと似ています。


裏の黒打ちの境目は坂光の場合ボヤけていて左が高い傾向、増田の場合はクッキリして綺麗な半月型になっていてる傾向があり、寿三郎はどちらかというと綺麗な半月型に近いのですがボヤけているのと磨き傷の状態が坂光と一致しているので、私は寿三郎(この個体に限り)イコール坂井さん作と判断しました。








磨き傷で判断する磨き紋については割愛させて頂きます。興味のある方は✕50倍くらいの顕微鏡で観察してみて下さい。

しかし三木に小刀鍛冶は沢山いらっしゃるのになぜ新潟の小刀を採用したのだろうか?
新潟三条の問屋さんのお話によると三木市や隣の小野市に金物を売り込みに行くことはよくあった事のようで三木市の問屋銘で三条の刃物が使われても何ら不思議ではないのでした。

寿三郎と言うことで三郎系ですが常三郎、福三郎、新三郎、どうしてこうも三郎が多いのでしょう?
小刀に限らず包丁では紋三郎や四国三郎、鋏では民三郎なんてのもあってゴロが良くて呼びやすい、覚えやすい、親しみやすいというのがあるのかな?

それにしても坂井さんの問屋銘小刀の多さには本当に驚かされますね。
まだ知らない問屋銘の坂光小刀があると思うとワクワクしてくるのでした。