冨山重太郎・繰小刀120ミリ・雰囲気ありすぎて保管直行になった

ちょくちょく耳にする冨山重太郎さんというお名前。
富山と表記されている事もあるようですが銘切りには冨山とあります
検索すると越後白根住人(新潟県三条市の少し北)ということと幾多の詐欺サイトに写真が無断掲載されている事、製作品が削ろう会の会報の表紙写真に採用されている事からも有名な鍛冶屋さんという事が分かっていただけるかと思います。
以前は関連記事が結構あったと思うのですが全て淘汰されてしまい詳細わかりません。
私の記憶が確かならば故冨山重太郎鍛冶はいわゆる野鍛冶と言われていて農具(鎌、鋤、鍬等)、漁具、生活用具(包丁等)などを客の要望で作る鍛冶屋さん、と言われていたように思うのですが(違っていたらごめんなさい)槍鉋等大工道具専門の鍛冶屋さんとする記述もあるので諸説ありという事になるでしょうか。
小刀に関しては本当に同じ人が製作したモノなの?というくらいバリエーションがあって美術的な小刀から実用的な小刀まで実に幅が広く、本当に自在な鍛冶屋さんなのだなと思っていました。
美術的小刀は入手困難ですが実用的なものでしたらたまに出品もあります。
今回は実用的な繰小刀の刃のみを入手する事ができました。

仕様・自家鍛接鍛造火造り
価格・12000円
鋼材・不明
全長・210ミリ
刃長・130ミリ
巾 ・30ミリ
厚み・3〜4.6ミリ
刃角度・29.6度

どうやって黒染めしているのでしょう?シブい黒です

刃表のにひっそりと冨山の刻印

裏の様子

鍛接線は豪快

切れ味も良いです

坂光とツーショット



一見実用的な小刀に思えるのですが厚みがあって重厚感が滲み出ている小刀です。
詳細を語るにはあと何本か入手して研いだり切ったりする必要がありそうです。
とりあえず柄には仕込まず保管しておこうと思います。