兵庫県三木市の伝説的鍛冶(私はそう思ってます。)西口良次氏の繰り小刀です。
西口さんの小刀は検索してみるとわかるかと思いますが、鞘入りというのはかなり珍しいです。
ただし、地元の道の駅等では普通に買えるという話も聞きます。
ネット検索では切り出し小刀が3万円弱、ふくろうや鮎の小刀は5万近くするものもあり、かと言ってレビューのような記事は多くは見当たらず、二の足を踏んでいました。
そのせいでしょうか?オークションでもライバルは少なく割りと安価で入手できるのが現状です。
細身の鞘からはやはり細身の刀身が出てきます。
美しい槌目とやけに短いシノギ部分。
美しい糸裏。
仕様・自家鍛接鍛造火造り
価格・5000円くらい(オークション)
鋼材・不明
巾・21ミリ(根元部)
厚み・3.6ミリ
刃角度・29度
個人的採点94点
コストパフォーマンス(定価不明の為採点不能)
カネヨシと読むのでしょうか?
カイサキが斜めに見えて丁寧に作られています。
なぜ今まで西口さんの繰り小刀を入手しなかったのか?手にした途端に喜びと後悔が同時に押し寄せてきました。
※繰り小刀って何本もあっても使わないという事も理由の一つです。
切れ味ですが、32度もある刃角度なのにスルスルと切れる。
「これは魔法だ!」
そんな風に思ってしまいました。
繊細な刃先を自在に操れるように峰(刃先の反対側背中部分)の形や厚さも計算されているようです。
小刀一筋60年以上!小刀を知り尽くした西口さんに尊敬の念さえ湧いてきます。
素晴らしい小刀をありがとうございます!
100点じゃないのは根元の隙間部分が原因。
ここが空いていると削りカスが詰まったり錆びたりしますので。
鞘は外注なのかな?
ほんの少しなことが使用感に直結するのが小刀なのです。