ヤフオク物です。
一見すると利器材物っぽく、2000円で落札。
ライバルもいませんでした。
画像を見ると裏に鍛接跡らしきものが見えたので、自家鍛接ではないだろうか?と予測しての入札です。
銘の半分から下が錆びていまして、これが鋼と地鉄の境目だと思われます。
仕様・自家鍛接鍛造槌目(予測)
価格・2000円
鋼材・不明
全長・250ミリ
刃長・135ミリ
巾・21.5ミリ
厚み・3.5ミリ
刃角度・26度
個人的採点75点
コストパフォーマンス(定価不明の為の採点不可)
なかなかに良い小刀です。
刃角度も25度オーバーで小刃無しでいけそうで、そのままでも良く切れます。
はて?
この槌目…西口小刀の槌目に良く似ています。
比べて見ると波状に槌を打った跡が薄っすら見えるところまでそっくりです。
残念ながら槌目仕様が繰り小刀しかなかったので模様しか比べられませんが、とても良く似ていますね。
西口小刀の横手小刀と比較しますと、細部の作り込みが全然違います。
裏は凄く似ている印象です。
西口さんは問屋銘の小刀(いわゆるOEM)も作っているようで祐三郎という小刀もあります。
祐三郎
福三郎
まさかね。。。
福三郎は登録商標のようなので特許庁で検索してみようと試みたのですが検索機能が故障していて検索不能でした。
手がかりはありませんが、もしかすると西口さんの小刀、いや、お弟子さんの小刀かもしれませんね。
妄想が止まりません。
※更に調べてみましたところ、40年ほど前に「魚住福三郎刃物製作所」という製作所があったようで福三郎鉋はかなり有名なようです。
この小刀が魚住福三郎刃物製作所によるものかはわかりませんが可能性はあるのではないでしょうか。
しかし、40年前(1979年)に作られたような古さは感じないのでどっちなんだろうなーといったところです。
2000円でこれだけ楽しめたのだから良い買い物でした。
※その後西口さんの作である可能性が高くなった事実が出ましたのでリンクします。