オークションにて3500円にて落札。
35年前に購入されて一度仕込みをされてから使わずに保管していたそうです。
同じ小刀を持っていて、まだそれを使ってらっしゃって使いそうにもないので出品されたとのこと。
既に1本持っている東大吉さんの横手小刀には悪戦苦闘して良いイメージが無かったのですが、その後研いでなんとか切れるようになったので比較対象として落札してみました。
仕込みをしてあるという事なので研ぎについて、勉強になるところが必ずあると思いましたし。
仕様・自家鍛接鍛造火造り
価格・3500円(落札価格)
鋼材・青紙1号
巾・21.5ミリ
厚み・3.8ミリ
刃角度・24度
個人的採点75点
コストパフォーマンス(オークション品の為採点不可)点
最初に買った東大吉さんの横手小刀のデータ
仕様・自家鍛接鍛造火造り
価格・9500円
鋼材・青紙1号
巾・21.5ミリ
厚み・3.5ミリ
刃角度・30度
個人的採点53点
コストパフォーマンス41点
ほぼ同じ作りという事に少し驚きました。
最初に持っていた1本はおそらく2010年前後の晩年の製品と思われますが、35年前からほとんど変わらぬ仕事をされているという事ですから。
刃角度に大幅な変更があるにせよ2つを比較すると瓜二つです。
当たり前といえば当たり前なのだろうか?
裏の刻印は微妙に違いますが
文字の位置が違って本手打という刻印の有無があります。
鞘の大きさもやや違いますが
鞘を交換するとピタリと入ります。
渋い色を塗ってありましたが、少し色落ちしたので、いつものようにラッカーを塗りました。
肝心の切れ味ですが、良く切れます。
前の持ち主の方も最初の仕込みにかなり時間をかけたようで、裏が結構減っていました。
24度の刃角度のおかげでしょうか?やや、軽い切れ味です。
ただ、この1本も既に持っている1本も、自分が感じるスペシャルな切れ味の域までは届いていない感じであり、これが私の手の形や力加減に起因する相性的なものなのか、研ぎなどでポテンシャルを引き出せていないのか、ここまでの製品なのかは今後も試行錯誤をしながら、また報告したいと思います。
また、オークションで見つけたら落札してみよう!そんな気持ちになる1本でした。