別製坂光小刀で有名な増田切出工場さん。
切り出し小刀では初代坂光が偉大過ぎて、やや定番感に欠けていると思うのですが、ここにきて商品開発に力を入れてきたようです。
息子さんが仕事を手伝うようになって変革が起きたのでしょうか。
この鉛筆切出(切り出しでも切出しでもない切出と書く)はとても独自の形をしています。
綺麗な箱に入っています。
MASUWAと書いてありますMASUDAではなくMASUWA?!増田の輪(和)ということなのでしょうか?その謎はHPを見てもわかりませんでした。
説明書が入っていて丁寧に取り扱いを説明しています。
これは打ち刃物に慣れないステンレス鋼世代には嬉しい配慮ですよね。
ウォールナット(西洋クルミ)のケースも独自でカッコいいです。
屋号なのか家紋なのか、銘の代わりに紋様が入っています。
裏はベタ裏のように見えますが少し刃先に向かってゆるいRが付いているようにも見えます。
仕様・複合材火造り
価格・3980円
鋼材・白紙
全長・160ミリ
刃長・45ミリ
巾 ・17ミリ
厚み・2.3ミリ
刃角度・20.5度
目的が限定されていますが机の上や工房の隅に置いておくと別用途でもちょくちょく使うことがありそうです。例えば紐やテープを切ったりとか。
持ち手の方が幅が広いので出す時に間違えて刃先を持ってケガをする事もないでしょう、こういう配慮はいいと思います。
それでは、箱出しで切ってみましょうか、、、、全然切れなくて焦りました。
でも、説明書をちゃんと見ていれば安心です。
アサヒペイントのクリアラッカーを錆止めの目的で極薄塗装しているようなのですね。
割り箸なんかを数回切るとラッカーが剥げて切れ味が戻ります。
鉛筆削りを動画にしてみました。
増田切出工場製鉛筆切出で鉛筆削ってみた #増田切出工場 #鉛筆削り #小刀 pic.twitter.com/DeXgmgBdLi
— 切出小刀 (@kirikogatana) January 31, 2021
とてもよく切れます。
初めて使ったので丸い刃の部分をどう使っていいのか悩みながら削ってますがそこはお許し下さい。
鉛筆削り小刀としてはなかなか面白いですよこれは。
切れなくなって研ごうとした時は少し困ります。特に丸い刃の部分。
丸い棒に紙ヤスリを貼り付けて(あてがって)研ぐといいと思います。
※セブンイレブンでもらえる竹割り箸が丁度いい感じでした。紙ヤスリを巻きつけて研ぐといいと思います。
増田切出工場に送ると研いでもらえるようですからそちらが確実だと思いますがやっぱり自分で研いで愉しんで欲しいなぁと思うのでした。
テレビで紹介されて入手困難になっていましたが落ち着いてきたようでネットで入手できます。
値段も3980円と手の込んだ作りの割に安いと思います。
私はケースにウォールナットオイルを塗り込んで使っています。杢目が綺麗に浮いてきていい感じです。
オイルフィニッシュ関連の記事です。
土佐の打ち刃物では鉛筆削り小刀は何種類か見かけますが子供用に刃先を配慮したものが殆どでした。
大人のstationeryとして小刀界に一石を投じるアイデアではないでしょうか。
とても良い小刀だと思いました。