左久作さんの小刀は以前から欲しかったのですが、オークションで出ても多数の入札があって高騰するのでなかなか手にできずにいました。
ネットショップでも売り切れ続出で、左久作のホームページから直接購入できるようなのでメールするも返事が来ずに数年、その間何度も注文メールを送りましたがダメでした。
ブログも一年以上更新が無いようで、忙しいのとネットからの注文が占める割合が少ないと予想でき、今後もメールで注文は無理だなと考えていました。
先日、とあるネットショップで売っていましたので買ってみました。
和鉄と青紙の小刀です。
左久作の小刀は鋼の巻き込みに特徴があります。
高価な小刀の一部ではこのような手法は見受けますが、左久作さんいわく、昔はこのやり方が主流だったそうです。
このやり方をすることによってどんなメリットがあるのかは今のところわかりません(例えば研ぐ時に平面を維持しやすいとかあるのかもしれません)が、おお!左久作さんの小刀を手にしたのだ!という実感が湧くポイントではありました。
全体像はただならぬ雰囲気があります。
仕様・自家鍛接鍛造火造り
価格・16000円
鋼材・青紙/和鉄
全長・200ミリ
刃長・42ミリ
巾 ・23ミリ
厚み・3.5ミリ
刃角度・21.5ミリ
評価・素晴らしいと思います。切れ味良く、今後、研ぐのが楽しみ。
左久作でも裏の形は千代鶴型のような丸い裏を持つタイプとこの小刀のようなタイプがあります。
千代鶴型は観賞用というイメージがありますが切れ味はどちらがいいのでしょう?いずれ比較したいです。
特筆すべきは刃角度が21度でありながら最初からフルスカンジに仕上げられている事です。
正直、25度以下の刃角度でフルスカンジというのはお目にかかったことがありません。
硬い木材を切って刃先が持つのでしょうか?驚きの連続です。
全体の色が渋い黒で、一部赤錆が出ていますが味があるのでこのままにしておきます。
さすが最高峰の小刀と言われるだけはあります。
凄い切れ味です。
硬い木を切るときなど背の部分が角ばっていて指のお腹が痛いのはマイナスポイントです。
そういった細かい比較をすると西口小刀も全然負けていません。
西の雄、東の雄といったところですね。