西口良次作・切り出し小刀24ミリ

三木の重鎮西口良次氏の切り出し小刀です。
4年ほど前にオークションで手頃な価格で購入しました。
少し錆があるとの事で安価なスタートです。
ライバルもいなく、わりとあっさりと落札できました。
届いて割り箸を一切りしてみて脳髄に電撃が走りました。
「すごく切れる!」
「なんだこれは!」
「妖刀かよ!」
ズッシリと重い持ち手は吸いつくようにフィットしてきます。
もう何年も付き合いがあるかのように身体の一部になっています。
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地金に古鉄を使用しているかは不明ですがそんなことはどうでもよくなりました。
鋼がどうとか、鍛え方がどうだとか、研ぎがどうだとか、そういう事がどうでもよい事に思えてきたのです。
硬い木も柔らかい木も自在に切れます。
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仕様・自家鍛接鍛造火造り
価格・8000円(オークション)
鋼材・青鋼(1合か2号かは不明)
巾・24ミリ
厚み・3.8ミリ
刃角度・23度
個人的採点100点
コストパフォーマンス(ネット上で3万円弱の値段を見ますが3万円だとしても100点の価値はあると思います)
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実は恐れ多くて滅多に使ってないんです。
ヘタレ過ぎて研ぎ減りするのが怖いのです。
たまに出しては切れ味の指針にするために切ってみて他の小刀と比較するのです。
未だ西口小刀を超える小刀には出会えません。
まあしかし、小刀というのは相性だと思っております。
私にとってのナンバーワンでも全てに当てはまることは無い!というのは自明の理なのです。
多くの小刀使いがナンバーワンに出会うために彷徨い歩く旅の途中なのです。