獅子王繰小刀135ミリです。

フリマサイトで入手しました。
三条の金物問屋・広孫商店(現在は廃業したようです)さんの問屋銘になるかと思われます。
獅子王とは中国語でライオンキングの事だそうで命名した経緯に関連しているのかな?
獅子王の横手小刀は以前から持っていて同銘の繰小刀の存在も知ってはいました。
なかなか出品されることがなかったですし出てもボロボロだったり高額だったりして買い損ねていました。
それでもなんとか欲しくて出品を待つこと数年、最近ポンッと出てきまして運良く購入する事ができました。
獅子王銘が坂光銘の製作者、故・坂井久二氏の製作なのか?という疑問に明確な答えが見い出せていない現状でしたが、とにかく比較してみたかったので入手できて本当に良かったです。
仕様・自家鍛接鍛造火造り
鋼材・不明
全長・275ミリ
刃長(刃渡り)・132ミリ
巾 ・22ミリ
厚み・2.9-3.5ミリ
刃角度・30度
重量・96.5g
手に持った刹那、切削した弾指、他の繰小刀とは何かが違う!と感じるのですが上手く説明ができないのです。自分の感受性の無さ、語彙力の稚拙さが情けない。

とにかく、先ずは坂井氏の繰小刀「坂光」と比較してみましょう。

外観
うん、同じだ

鍛接線はどうでしょう?写真に映り難いですが…


完全に一致。さすが職人技、寸分の狂いも無く同じ製品が作られています
刃角度も30度ぴったり


最近思ったのですが青紙の坂光は刃角度が27度前後なんです。鋼による適正角度があるように思うのですがなにせ青紙の刻印が入った坂光って入手しづらくて確認できないでいます。サンプルが増えて確認できましたらまた報告します。
どちらも新品状態ですが裏のスキ方まで完全一致。こんな事があるのですね凄すぎる。



どこからどう見ても坂井氏が製作したとしか思えないのですが最終決断は皆様それぞれに委ねるしかありません。
真実の行方は使い手が自ら引いたラインの向こう側にあるのですから。
そして私は本日をもって獅子王=坂井久二氏製作と確信できた。ただそれだけなのです。


最近思った事として2026年現在においては自家鍛接鍛造の既製品は入手不可能ですので必然的に複合材(利器材)で製作された繰小刀を使うことが多くなりますが小刀普及の為にも複合材で製作された小刀を積極的に使用してメリットを紹介するようにしています。
複合材でできた繰小刀もかなりのポテンシャルを秘めたモノが多くて技術の進歩と鍛冶屋さんの努力と創意工夫に驚いています。
それでも昔の自家鍛接鍛造品の良品を手にすると別次元の使用感を感じざるを得ない何かがあります。
本当に微妙な違いなのですが無意識にいつの間にか手が伸びているのは昔の自家鍛接鍛造品という事が多いです。
何かが違う、確かに。
それは単なる思い込みかもしれませんが、その思いがジワジワと大きくなった時に貴方はきっと鍛冶屋さんの門を叩いている事でしょう。
