ジャムを塗るスプーンを作ってみる



現在の私は東北に出張中です。
社長の家の離れに住んで(所謂居候ですね)いますが、夕食や日曜の朝は社長と食事を共にしています。
我が社の社長(72歳)は細かいこだわりが多く、朝食は必ずパン食でなければ駄目で、やや焦げ目の付いたトーストに四隅までまんべんなくバターを塗った後に苺ジャムをたっぷり重ね塗りして食べるのです。
基本はジジイですから、ちょっとでもバターが隅まで塗れていないと機嫌が悪くなってしまいます。
一ヶ月前に奥さんが亡くなってしまい、やってくれる人がいなくなってからは仕方なく自分でやるのですが今まで奥さん任せでしたから手つきがおぼつかなく、それが原因でまたイライラ(笑)
特にジャムを塗る時には大きな瓶に短いプリンのスプーンを突っ込んですくい上げていまして、その都度手がベタベタになってしまいます。
そういう姿がいたたまれなくなって、ジャムを塗る為の長い木製スプーンを作ってあげることにしました。

ホームセンターで木材を物色しましたがちょうどいい巾が無かったので横に接ぐことにしました。
マホガニー材と書いてありましたが濃いめの色合いです。
間にヒノキをサンドして接着しようという目論見ですね。
その他材料を揃えました。
今回は食費衛生法をパスしているニスを使ってみたかったので実験も兼ねています。
よく、木製スプーンなどをそのまま使うような記述がありますけど食物の液体が染み込んで食中毒の原因になりそうなのでニスを塗るべきだと考えていたのですが中々良いニスが見つからなかったので今回は楽しみです。


※ノコ、木工ボンド、紐等



材料を切って木工ボンドを塗布してヒノキ材をサンドした後に紐で巻いて締めます。


材料におおよその下書きをして削っていきます。


小刀は色々使いました。
モーラ、出雲小刀、昭三等。
モーラナイフも中々良いですね。
最後までこれ1本でいけそうです。


結局気がつけば昭三を手にしている自分がいます。






難しい事は何一つありません。
例えば割り箸を接着して作る事だってできます。


ペーパーかけてニスを塗って完成です。


早速社長にあげましたところ
「無くすから瓶の中に入れておきたいから短く切ってくれ」
と言われ、真っ二つにぶった切りました(笑)
こっちは手がベタベタになるのが嫌だから作ったのに・・・トホホ。
しかしニスの感触は掴めましたので収穫はありました。