謎の青砥

会社の一番偉い人(いわゆる会長さん)が現場にやってきて
「向かいの家が解体するんだよ。友達の家だからみんなで物置小屋の工具もらいにいこう!」

ってんで家主さんもいたのでバールやら石頭(せっとう)ハンマーやらをもらうことにした。

※石頭ハンマーはよくセットハンマーという人がいまして、いや、9割の職人はセットハンマーだと思っていると言っても過言ではありませんが、あくまでもセットウハンマーです。窃盗ハンマーと思ってる人もいてビックリ!(どうでもいい余談でビックリ!)

田舎の爺さんの納屋ですから工具なんかしょっちゅう見失って新しいの買った後で出てくるみたいなこと繰り返しますからバールなんて何本も出てきます。

おや?!

青砥が出てきました!

解体家屋からキンデラが出てくるのは常ですが青砥は珍しい。

「これ、いただいていいですか?」

「いいよー」

さっそく持ち帰り研いでみました。。。

あれ?すごく切れるようになるじゃない!!!

けしてピカピカになるわけではありませんが食い込みが良くなって軽い切れ味になります。

木工の場合、凝りすぎて10000番の仕上げ砥石なんかを使うと逆に滑って食い付きが悪くなるときもあるんですよね。

実際は3000番くらいが現実的なのかな?とも思います。

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この青砥は1500~2500番くらいの感覚でしょうか、2500などという規格は見たことないですがナニワやスエヒロの3000番よりはちょっと荒いかなという感じです。

力も入れずに軽く研ぐだけで刃が付くのでビックリです。

青砥は天然砥石ですから相性があって駄目なヤツは駄目なんでしょうけど、実際今まで青砥でイイな!と思えたことないですし。。。

自分が良いと思っても、また、駄目な砥石だと思っても他人が使えば評価は変わるのが天然砥石。

力加減、角度、水の量、ほんの少しの事で変わってきますので今回のように初回から気持ちよく研げると嬉しくなります。

砥石って不思議だ。