なんだか忙しくしていまして、本当は撮影用のデジカメを買いに行ったり、小刀の耐久テストをしたいのですがなかなか時間が取れずにいます。
以前に刃が丸っ刃気味になってしまって放置していた肥後守をこのシャープナーを使って研いでみましたところ、理想的な刃線を作ることができて嬉しくなってしまいました。
(どうも…実際に見た感じと写真が違いすぎるので近々デジカメを買う予定です。
スマホのカメラでは限界です。)
肥後守の安いヤツは、そもそも肉厚が2ミリちょいとですから刃角度が鋭角になって売られていることが多いんです。
で、小刃が入っていて刃先の強化をしている。
そもそも小刃を入れるなら切刃の長さを短くして
例えばボールペンの先くらいの場所から刃先に向かって角度が付いていればもっと鈍角になって小刃など必要ではなくなって砥石にべったり付けて研いでもしっかり刃が付くはずなのです。
いいことずくめなのになぜやらないのか?
高いのを売る意味がなくなってしまうし高いのが売れなくなるものなあ
というのが一番の理由でしょうか?
私はそう思っています。
肥後守でも3000円くらいのモノになると厚みも4ミリ前後になり刃角度も鈍角になってベタ研ぎで刃が付きます。
肥後守に3000円以上は無理だ(精神的にもお小遣い的にも)…
という方はSK鋼の本割込品を買って自分でガシガシ研いで使い込めば良いのです。
ですが、SK鋼は切れない鋼の代名詞と思っている方も多く、そういう方はネット上に散見する半ば都市伝説的な
青紙だから研ぎにくい
だとか
白紙だから鋭く研げた
白紙だから研ぎやすかった
など、○○鋼だから○○、と言うような発言をしている人たちと同類だと思っています。
しかしですね、鋼は焼き入れと焼戻しという工程がありまして、焼戻しの調整によって白紙だろうが青紙だろうが硬くしたり柔らかく(鋼としては)したりできるわけですから、切った感覚だけではなんの鋼かという判別は不可能なハズなのです。
つまり「青紙は硬いねえ」などという発言をする人はインチキ、と思ってしまって構わない。
SK鋼だって最高硬度で焼入れしてしっかり焼戻しを管理すれば青紙に迫る勢いの刃物が作れるのです。
安価で!
今回の肥後守は500円!
安い!
厚みが2ミリちょっとで刃先も鋭角ですから直ぐにボロボロに欠けます。
「やっぱり安いのは欠けやすいなあ…」
→SK鋼はダメ
という流れが出来上がってしまっていて、小刃を付けた時の強度と切れ味がなかなかに素晴らしいということが一部の人間にしか理解されていないのが誠に残念です。
「あ!小刃が付いているからベタ研ぎして小刃を消そう」
という人がなんと多いことでしょう。
小刃が付いている様々な理由を今一度よ~く考えてみたいところです。
ちなみにこの肥後守は三年ほど使用してかなり研ぎ減りしていますがサクサク切れます。