彫刻刀をフリマサイトで購入したのですが、オマケ的に切り出し小刀が付いてきました。
東雲という銘です。
東雲とは、夜明け。明け方。また、明け方に東の空にたなびく雲。
という意味があるそうで、果たして夜明けは来るのでしょうか(意味不明)。
この東雲という銘はたまにオークションで見ますので落札の参考になればいいかと思い記事にしました。
こういう複合材を使用した切り出し小刀は似たような外見と価格と切れ味で記事として残す事にあまり意味が無いように感じることもあるのですが、私自身オークションで気になる小刀を見つけてその銘を検索した時にヒットしない事の方が多くて、データベースまでいかなくても参考になる記事があればこれから切り出し小刀を購入する方に役立つかも!と考えて書いています。
軽い気持ちで「鉛筆削りが欲しい」「ペーパーナイフにしたい」「キャンプで使いたい」「木スプーンを作りたい」もしかしたら一回しか使用しないような小刀でも切れない刃物ほど無駄なモノはありませんから、情報は欲しいですよね。
絶賛するあまりにオークションでライバルが増えて落札できなくなる現象も起きていますがめげずに書いていきます。
さて、東雲の切り出し小刀。
仕様・利器材火造り
価格・1000円くらい
鋼材・不明
全長・182ミリ
刃長・50ミリ
巾・18ミリ
厚み・2.2ミリ
刃角度・17度
個人的採点70点
コストパフォーマンス(定価不明の為採点不可)
複合材を使って火造りしたモノだと思います。
槌目が付いていて渋い感じですが、厚みが薄くてまるで接ぎ木小刀みたいです。
池内刃物の昭三と厚みの比較をすると差は歴然(右が昭三21ミリ)。
もちろん薄いから駄目、厚いから良いという事はないですが、硬いモノを切る場合は薄いとグラグラして親指の腹が痛くなりますので用途によって厚みは考えた方がいいです。
逆に厚いと重くもなりますので、作業時間が長いと疲れる原因にもなります。
表面は機械研ぎで裏はチップ箇所がありました(先端部分)。
切って見ると。。。。よく切れます!
刃角度が17度とかなり鋭角ですから切れ味は良い。
そのままでも十分切れます。
軽く砥石を当てると、やはり表面は平ではありません。
機械研ぎによる曲面形成なのか経年変化による歪みなのかはわかりませんがとにかく平ではありません。
が、切れ味はいいです。
よってこのまま使用して使いながら平面形成を目指します。
ちょっと使いには良い小刀です。
※2022/04/03追記
この小刀は後藤益美鍛冶の作である事がSNS経由で複合材を後藤さんに卸していた方からの情報でわかりました。まず普通は分からない情報です。ありがたいです