大手ネットショップを徘徊(ネットサーフィン)していましたら池内刃物の美貴久銘の横手小刀が1000円で売っていた。
美貴久銘は圧延利器材を使用した冷間鍛造加工品という認識であったが、現状昭三作で満足しているしわざわざ利器材製品を買う必要もないだろうという考えを持っていた。
という風に書くといかにも利器材製品が火造り自家鍛接手打ち鍛造加工品に劣るように思われがちだが組成の安定性と日本の工業品レベルを考えると切れ味は優るとも劣らないところまできているのではないだろうか?
実際手持ちの小刀の中でも物凄い切れ味の利器材小刀もあるのだから。
それでもなお、手打ちにこだわるのは完全なる好みの問題であって「好きだから」である。
例えば目玉焼きにかける焼き方や調味料に人それぞれこだわりがあって、それを他の意見に譲らないというくらいの小さなこだわりなのである。
しかし今回、せっかく小刀サイトを運営しているのですから池内刃物の利器製品と手打ち製品の比較くらいあるべきではないか?と思い立ち購入を思い立ちました(1000円くらいで大げさな)。
美貴久の横手小刀といえば2300円(75ミリ)~3800円(135ミリ)くらいが正価だろうか?
黒打ち→槌目→磨きの順番で少し高くなるようで(池内刃物HPでは仕上げで値段に違いは無いようです)、今回の商品は黒打ちなので、一番安めにしても1000円(135ミリ)とは安すぎるのではないか?
何か訳有なのだろうか?と勘ぐってしまう。
一つ思い当たるのはネットショップ上で美貴久は槌目使用しか見た事がなく(そのことが槌目嫌いの自分を遠ざけていた理由の一つなのだが。槌目は水滴が溜まりやすく拭き取りにくく錆び易い)、黒打ちを試験的に作ったプロトロットのようなものではないのだろうか?ということ(池内刃物HPには磨き、黒打ち共に掲載されているが)。
真相は分からないが、とにかく1000円は安い!
2000円以上買うと送料無料とあり、送料が500円だったのだが、同じく美貴久の横手小刀105ミリが1000円だったので購入して送料無料にした。
実際、小刀需要というのはそんなにあるわけでもないだろうし、何か安売りしなければいけない理由があるのだろうか?などと余計な事を考えつつ到着を待った。
間違いなく新品の横手小刀が届きました。
これから色々触ってみて個別にレビュー書きます。