以前購入した冨田修肥後ナイフの印象がとても良かったので小型タイプの肥後守型、なれど片刃タイプのモノがオークションにありましたので購入してみました。
肥後守のように刃を収納することはできませんが、鑿鍛冶のノウハウが生きている独自の裏を持つ片刃構造に興味津々です。
カネコマの肥後守中と比較してみます
刃部はほぼ同じ大きさで同じ構造です。
特大タイプと比較してみます。
(宮本武蔵です)
いかがでしょう?
裏も独自ですが冨田さんの小刀の最大の特徴は乱刃仕上げです。
秘伝だそうですが、乱刃なことによって砥石への当たりが変化するのではないか?と感じております。
それが良い方向なのかマイナス方向なのかは現段階で断定はしかねています(研いだ回数が少ないのです)。
冨田修肥後ナイフとの比較です。
データはこんな感じ。
仕様・自家鍛接鍛造火造り(予想)
価格・3980円
鋼材・不明
全長・172ミリ
刃長・70ミリ
巾・13ミリ
厚み・2.5ミリ
刃角度・24度
個人的採点72点
コストパフォーマンス70点(研ぎ後に期待)
冨田修肥後ナイフの切れ味が良かったので期待を込めて割り箸を切ってみました。
あれれ?切れない。まるで!
まるで切れないよ!
裏を触ってみるとバリがたくさん残っています。
こりゃイカンということで仕上げ砥石を当ててみますがまるで駄目。
急遽シャプトンの#2000で研いでみますとビックリ!
かなり刃が反っています。
平面出ししたばかりの砥石に当てるとこんなに隙間ができてしまいます。
ここまで反ると研ぐのも大変、一度では修正できません(私の場合ね)ので反りに逆らわずに合わせるように研ぎ上げてみました。
研いでみるとやっぱり凄い切れ味になりました。
時間をかけて切刃の反りを真っ直ぐにできたときには大化けしそうな予見がしますね。
手のかかる小刀は楽しめます。
出品者の方は革細工をされるのか自家製のケースを付けてくれてとてもいい感じです。
ある程度研ぎができてクセを楽しめる方にはオススメできる小刀ですね。
私は好きです。