無銘の切り出し小刀24ミリ・大人気の千代鶴裏でも無銘なら安かった。けど爆切れした

一般的に千代鶴型と言われている(どこの一般なのかはわかりませんが)形、スプーンでえぐったように丸い跡が特徴的です。
高級な小刀にこのような形が多くオークションに出ても落札価格は高くなりやすいです。
この形は銑(セン)という道具で削るとできる形なんです(全てが銑ではないですが)。
銑という道具を検索すると丸太の皮を剥ぐ道具が出てきますが鍛冶屋さんの銑は少し形が違います左久作さんのホームページで見れますので検索してみて下さい(リンクはできませんのですいません)。

なぜ無銘なのか?
・プロトタイプ
・修行中の鍛冶の練習
・打ち忘れ
・鍛冶屋さんのポリシー
・問屋の依頼

色々あるとは思うのですが真実はわからないです。

仕様・自家鍛接鍛造
価格・オークションで3700円
鋼材・不明
全長・185ミリ
刃長・50ミリ
巾 ・24ミリ
厚み・3ミリ
刃角度・23度

ずんぐりした見た目が素人が作ったモノのようにも見えたのですが、よく見ると持ち手部分に巻いている籐(ビニール製のイミテーションかも)がしっかりと巻かれていたり槌目が丁寧だったりというのが見て取れたのでプロまたはセミプロの仕事だと想像できました。

私はただただ切れる小刀が好きな者ですから銘はあまり関係なく、銘は無くとも切れれば良い。という考えに従って入札しました。

これを超えたら諦めようという金額に達することなく入手できました。
3700円は絶妙な値頃感だと思います。

到着してまず見たのは鍛接線です。
ありました。


自家鍛接鍛造品であることは間違い無いでしょう。

持ち手の籐巻は切り出し小刀ではあまり見ないですね、接ぎ木小刀なら良く見ます。
この小刀も接ぎ木小刀なのかと思ったのですが厚みと刃角度から考えると切り出し小刀とするのがしっくりきます。

さて、肝心の切れ味ですが、、、、

凄く切れます!
箱出しでこれなら研ぐのが楽しみです。

握りやすくて扱いやすそうです。
満足しました。

この小刀を作った方には申し訳ないのですが正直に告白しますと千代鶴小刀や左久作さんの小刀とはオーラといいますか貴賓といいますか全然違います。
ただ、道具としては及第点だと思いましたので都度楽器製作に使わせていただきます。