昭三・横手小刀磨き120ミリ

池内刃物の昭三作の横手小刀(磨き)です。
昭三作は切り出し小刀を何本も楽器製作に使わせていただいていて、その確かな切れ味とコストパフォーマンスにはただただ驚くばかりでした。

最近になってネット上で昭三作の磨きや鎚目の小刀を目にするようになりました。
以前は黒打ちがメインだったように思うのですが、どうしたことでしょう?
見ているうちに欲しくなってしまいました。

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綺麗な磨きです。
(最近買って放置していたら軽く錆びていてビックリ!慌てて研ぎました)

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昭三作にしては珍しく鍛接線が覗えます。

仕様・自家鍛接鍛造火造り
価格・4600円くらい
鋼材・不明(青紙2号と思われます)
巾・23ミリ
厚み・3.5ミリ
刃角度・20度
個人的採点・85点(購入して日が浅いので)
コストパフォーマンス・80点

鞘は軽く蝋引きしてあるのかツルツルしていますがけして滑るわけではありません。
鞘の収まりがとても良いです。
昭三作の鞘はあまり精度が良くないのでこれは当たりと言えるでしょう。
切れ味は柔らかく軟材ではサクサク切れます。
まだ硬い木は切っていませんが刃角度が20となるとあまり硬い木は切らないほうがいいかもしれません。

昭三で気になる点があります。
裏を研ぐといつも決まった場所が凹んでいるんです。
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なぜかここが新品で購入して研ぐと必ず凹んでいてなかなか平面が出ないんです。
当初は砥石が悪いのかな?と考えダイヤ砥石や新品のシャプトン等を使って研いでみたのですがやっぱりこの部分が凹む。
…これは…池内刃物の電動砥石のどこかがチップか何かしていて全ての小刀の同じ場所が凹むのでは?と疑ってしまいましたが、もしかすると私の手癖かもしれませんね。
今後の課題です。

まあ、切れ味には関係ない場所ではあるのですが神経質な貴兄には気になるポイントではあります。