後藤益美・和式ナイフ片刃

関の刃物。
岐阜県関市と聞くと包丁や日本刀が思い浮かびます。
ホームセンターでよく見かける「関の孫六」という銘の包丁を真っ先に思い浮かべる方も多いでしょう。
でも、全体的に機械化されている感じがして手作りというイメージが無いのは私だけではないと思います。
小刀に関しては、殆どイメージがありません。
関の刃物屋さん的なネットショップでも土佐製の小刀が売られているので混同してしまいますが、関の手打ちの小刀というのはあまり目にした事がありませんでした。

去年くらいでしょうか、突然目にするようになった「後藤益美」さんという方が製作した切り出し小刀やナイフ。
80歳という年齢で工程の全てを熟しているそうで、見た目が良い感じ。
そしてお値段が安い!
切り出し小刀と和式ナイフと魚型の小刀があるそうで、全て4千円程度。
これって安すぎないか?
逆になにか訳があるのではないか?と疑ってしまうではありませんか。
ネットで調べたところでは「後藤包平」さんという銘で包丁なども製作されているそうです。
不確かではありますが日本刀も製作されているのかな?
普通、このような形の和式ナイフなら最低8千円はするでしょう、しかも複合材使用で弟子に作らせて名前だけ入れたような○○○○作とかね。

今回購入した小刀は
肥後守万能小刀に対抗できるくらいのコストパフォーマンスですねこれは。切れるなら買わない訳にはいかないでしょう。
今回は和式ナイフタイプの片刃を購入してみました。

届いて早速手にすると、おお!これは良いよ!

形が良いしグリップも良い感じ。
丸い打目が付いていて滑り止めにもなっています。


もうちょっと無骨(アバウト)な作りかな?と想像していたんですけど、ぜんぜんそんなことないです。

裏も綺麗で「青鋼」の刻印。
銘は無し!
名前とか別にいいから、、、どんどん使ってよ!っていうメッセージを感じます。


厚みが3.5ミリありますのでキャンプに持っていって木を削って食材を切ってとかなんでもできそう。

仕様・自家鍛接鍛造火造り
価格・4千円
鋼材・青鋼(1号か2号かは不明)
全長・190ミリ
刃長・約65ミリ
巾 ・21ミリ
厚み・3.5ミリ
刃角度・17度
個人的採点80点
コストパフォーマンス85点

切れ味もかなりいいですよ。

軽く研いだら更に切れ味増しました。
初期の研ぎはやや荒いですが、この値段で文句言う人は数万円のナイフ買って使わないで家で眺めていればよろしい。


ガンガン使って研ぎまくって使い倒してまた買おう!そんな人向きですね。
そういう人に向けて製作してくれてるんだろうな。利益なんて無いよこの値段。
後藤さんには健康に気をつけて何時まで頑張って欲しいです。

これ、全シリーズ欲しいな。
仕事頑張ってお小遣い貯めて買おうっと。
いいモノ見つけました。