東大吉(あずまだいきち)小刀はイマイチ好きになれない、切れ味もイマイチと宣いながらも、なぜか嫌いになれずに真逆の行動(購入)を取ってしまう。
最初は切れ味の悪い小刀が研いで使っているうちに大化けして伝説の(あくまでも自分の中の伝説ですが笑)小刀に昇格する事がままあるのが小刀の七不思議のうちの一つ。
東大吉小刀は一種の妖刀的な、羊の皮を被っているような雰囲気があって
「お前、何時になったら皮を脱ぐのだい?」
と問いかけながら研いでいるのですが、今のところ一向に返答がありません。
もしかして別のタイプを購入したら別の顔が見えるのかな?と思いつつ何本か購入しているのです。
さて今回はどうでしょうか。
革ケースは最初から付いてます。
コンセプトは好きですね。
かわいいサイズで渓流のお供にはいいかも。
小さな小刀達と比較してみてください。
多層になっているのが分かりますでしょうか。
多層鋼といっても鋼の部分が多層ではなくて軟鉄部分が多層になっています。
高村光太郎の小刀の味においては幾重にも重ねた鋼が最高の切れ味的な事を書いているが、よくある最近の多層鋼と呼ばれる刃物はどうなんでしょうか?
年輪のような部分が邪魔をして逆に切れ味が悪くなるように感じるのです。
実際に以前坂光切り出しで多層鋼のタイプを持っていたのですが切れ味はイマイチで売ってしまいました。
切れ味とは別に人気はあるようですね。
丁寧に作られていて
裏も綺麗ですよ。
データです
仕様・多層鋼複合材(予想)
価格・6000円
鋼材・不明
全長・118㍉
刃長・30ミリ
巾・14ミリ
厚み・4ミリ
刃角度・30度
個人的採点73点
コストパフォーマンス71点
刃角度は30度不動ですね。
大吉の切り出しはほとんど30度ピッタリ。
そしてこれが切るときに微妙に躓く感じがする要因なんですね。
このミニ切り出し小刀も同様に、ちょっと扱いにくい感じがします。
思い切って刃角度を27度くらいに変更してみようかな?とさえ思う今日此の頃。
しかし、このミニ切り出し小刀はなかなか気に入りました。
研ぐのが楽しみです。
いつか報告します。