坂光・繰り小刀

職人の味方、故・坂井久二さんの作った繰り小刀です。
青紙という刻印がありますので晩年の白紙製品ではないと思いますが正確な年代は不明です。

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最初は白かった鞘が飴色に変化してきて超渋くて気に入ってます。
このタイプの鞘は岩崎小刀や他の三条の有名な鍛冶屋さんが作る小刀の鞘と同じのように思えます。
もしかすると鞘は外注なのかな?
鞘の真ん中には藤が巻いてあり、蝋引きがしてあります。
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丁寧な、とても丁寧な作りです。
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仕様・自家鍛接鍛造火造り
価格・6000円くらい
鋼材・青紙1号(問い合わせて確認)
巾・21.5ミリ(根元部)
厚み・3.3ミリ
刃角度・28度
個人的採点100点
コストパフォーマンス90点

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この小刀は本当に最高です。
一本あれば全てまかなえる夢の小刀と言ってもけして過言ではないと思います。
研ぎやすく、堅牢で軟材も硬木も選びません。
絶対に手放したくない小刀です。
坂光さんの小刀は何本あってもいいですね。
最近はオークションでも高騰しだしているのが気になりますね。
坂井さんの親戚である増田さんの作る坂光銘の切り出しに移行する方もいると思いますので近々購入して比較したいと思いますのでお楽しみに。
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繰り小刀全体的に言えることなのですが繰り小刀の形状故に鞘が緩い製品が多いのです。
この繰り小刀もまた、鞘が緩いです。
ちょっと傾けると鞘が落ちてしまいますので少し改良して磁石を仕込んで改善しています。
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