肥後守も数本持っていますが、イマイチ持ち歩く気分になれないのです。
チキリ構造がポケットの中で刃が飛び出そうで不安ですし、真鍮製の鞘がサビてきて(酸化といったほうがいいかも)手が汚れるし(だからステン鞘や銀鞘が好みです)で、どうにもイメージが悪いのです。
家で鉛筆を削ったりするぶんには重宝します。
しかし、鉛筆を使う機会なんて無いのが現状です。
この肥後守は「さざれ銘砥」が特注オーダーした自家鍛造火造りの肥後守で厚みが3.5ミリあってかなり存在感があり(通常の青紙利器割込は2.8ミリくらいです)、刃線にゆらぎが見て取れます。
青紙の刻印があって槌目仕様で黒打ちです。
かなり渋い肥後守ですが、2000円前後と安いです。
鞘は真鍮で、使ってもいないのに薄汚れてきますが耐水ペーパーの1000#~2000#で磨くと直ぐにピカピカになります。
肥後守はアウトドアで魚を捌いたりするにも使い勝手悪いし、野菜切っても金臭いし、かといって木工で使えるほど堅牢性はないし、どうもなぁ。
ノスタルジックな気分とは裏腹に使いあぐねている私なのでした。