オークションで入手したモノです。
裏に商標カネリョウマークがあるのでほぼ間違いなく西口良次さんの作った小刀だと思います。
オークションで価格が上がりやすいキーワードを含んでいました
「宮大工が伝統工芸士に注文した」
新品在庫との事ですが、注文した方は手には取らなかったのでしょうか?疑問ですが、佇まいからして西口小刀だと信じています。
ライバルは二人。
5800円で落札です。
相場からすると半額以下ですが、検索してわかるように西口さんの横手小刀は既に入手困難になっています。
5800円は私的には安いと思います。
鞘は朴の木でしょうか?外皮の部分の色が濃くてツートンカラーになっています。
刃先はどこにでもありそうな小刀です。
裏も普通っぽい。
仕様・自家鍛接鍛造火造り
価格・5800円
鋼材・青鋼(1号2号は不明)
巾・22ミリ
厚み・3.8ミリ
刃角度・27度
個人的採点96点
コストパフォーマンス(オークションなので採点不可能)
手持ちの横手小刀鍛造品(上)と比べてみますと、ムムム!ちょっと何かが違うぞ!
西口小刀(下)は緩いカーブを描いています。
厚みも一辺倒ではなくていろんな箇所で薄くなっていたりして、このほんのちょっとのことを各所に散りばめることによって持ちやすく切れ味良く長時間使っても疲れない小刀が生まれる秘密なのでしょうか。
小刀鍛冶の西口さんだからこその技だと思います。
研ぎは仕上げが甘いですね。
研ぎは自分の良いように!というメッセージのこもった小刀はけっこうありますけれど、経年変化で少し歪んでいるので一発では矯正できないのが辛いところです。
古い小刀好きの宿命ですのでジワジワ矯正するのも楽しみの一環です。
手元にきてから直ぐにワシンクリアラッカーで鞘と黒い部分と裏を少し塗っています。
間違いなくお気に入り小刀の仲間入りです。