肥後守の研ぎ方・肥後守とうまく付き合う方法。砥石を購入する前の4つのポイント

肥後守は安価で手軽な刃物。
切れなくなったり欠けたりしたら適当に研いで、それでも切れなくなったら買い替える、というようなスタンスが現代社会にマッチしているのかな?と考えていました。
もちろん私自身は研いで永く使用していますが、一般的に研ぎという行為そのものが廃れてきているように感じていますので、まだまだ使える刃物が買い替えられてしまうのも致し方ないのかなぁと感じていました。

実は、当サイトは切り出し小刀がメインであるはずなのに「肥後守研ぎ」というキーワード検索がとても多いのです。

もしかすると肥後守という小さな小さなナイフを手にしたはいいけれど思わぬじゃじゃ馬ぶりに皆さん苦労しているのかな?という考えに変わってきたわけです。

そこで自分なりに検索して調査してみましたところ、なんとも情報量の少ないことか!
ここらで一度、徹底的に自分なりの肥後守との付き合い方を公開して行こうかなと思うに至ったわけです。

千円前後で簡単に入手できる肥後守。
簡単に入手できても立派な刃物。
100均で売っているステンレス製の刃物などよりずっとずっと本格的なのです。
切れなくなったからサヨナラするワンナイ的思考も否定しません。
(鍛冶屋さんはそっちのほうが儲かるというジレンマを常に抱えているらしい)

けれど、もし貴方がこの小さなナイフに愛着を感じたり、もっと切れるようにするにはどうしたら良いのか?という素朴かつ切実な疑問が生まれた時に、真っ先に思い浮かぶのは「研ぎ」というキーワードではないでしょうか?

でも、検索して直ぐに貴方は失望するでしょう。
なぜなら肥後守に特化した研ぎ方を紹介しているサイトは一様に
「ベタ研ぎ」
「ピッタリ当てて」
「あとは根気」
「鏡面になったぞ(ドヤ)」

という一辺倒なサイトしか見つからないからです。

そこで、もう少し掘り下げて研ぎ方も含めた肥後守との付き合い方を書いていこうかなと思った次第です。
砥石についての予備知識や研ぎ方についてはもちろん切り出し小刀と共通です。

○先ずは1000番程度の中砥石を買うべし!
POINT
①天然砥石と人造砥石がある。
②砥石には硬口砥石と軟口砥石がある。
③少量の水を掛けて直ぐに研ぎ始められる砥石とバケツなどにジャブンと漬け込み5分くらい漬け込まないと研ぎ始められない砥石がある。
④砥石は平面じゃないと上手く研げません。

今回は天然砥石についての説明は避けます。
先ずは人造砥石を一本買うのが良いと思うからです。
天然砥石は比較的高価ですし当たり外れも多く、中砥石に限って言えば人造砥石のほうが優れていると言っても過言ではないからです。

この場合の優れているというのは研削力が天然砥石の中砥石相当の青砥や天草に比べてかなり高いという事があるかと思います。

こんな事を書くと
「人造砥石より優れた青砥持ってますけど?」
と反論してくる砥石オタクがいるかと思いますが、初心者にそのような高価で入手困難なモノを買ってくださいと言った時点で研ぐという事に関してハードルを上げているという事に気付かなければなりません。
あくまでも安価な小刀を砥ぐ為の砥石ですからホムセンや通販で気軽に何時でも入手可能でなければダメだと思うのです。
高価な天然砥石のコレクションを自慢している場合ではないのです。

今回初めて肥後守を研ぐ方は直ぐに現実を知る事になると思いますが、実は肥後守定駒の小刀ってとても作りがアバウトなのです。
ですから最初の研ぎにはかなり苦労するはずで、砥石自体にかなりの研削力が要求されます。
ですから、平面を維持しやすい硬い砥石がオススメなのですが初心者には硬い砥石はなかなかに難しいです。

私が実際に使用した事のある砥石は以下のようになります。

シャプトン刃の黒幕オレンジ


3000円~4000円くらい
水を掛けたら直ぐに使えるので便利。
まあまあ硬いですしオススメですが、ちょっと最初に買うのは高いかな?
1000円の小刀に4000円、、、。
まぁ、砥石は何年も使えますが。
シリーズのM15オレンジはさらに硬く作ってあるようで、少し安いのでこちらもオススメします。

ベスター#1000


3000円前後。
かなり硬いです。
水に5分ほど漬け込んでから使います。
高い研削力と硬さは良い感じです。
値段も手頃だしオススメですね。

ニューケント硬口


4000円前後。
恐ろしく硬口の砥石。
実は持ってませんが近々入手予定ですので報告します。

KING DELUXE砥石#1000


1500円前後。
キンデラやレンガと言われる砥石です。
一家に一台はありそうですが。
漬け込み5分タイプ。
安いし、硬さもまあまああるしホムセンで入手できますしね。
ただし、肥後守は結構硬い刃物で面積も小さいので砥石の減りは早いはず。
その分面直しの回数が増えると思います。
家にある方は先ずはこれを面直しして(あとでやり方解説します)使いましょう。

最初はKING砥石、次にシャプトン刃の黒幕、深みにハマっていくならベスター、ニューケントに進んでいくといった感じでしょうか。
お金を使いたくない方はオークションなどで安いの揃えて面直ししても良いと思います。
どうせ面直しは必ず必要になりますので後ほど説明しますんで問題ありません。

砥石を入手したら、次回は実際に肥後守を研いでいきたいと思います。

肥後守初級研ぎ